人間の間に起こるもめごとや社会に起こる事変と言う意味です。
『言志後録』61條に出ています。後続文章は【人情事変】の処置の仕方を述べています。
人情事變、
人情、事変、
人間の間に起こるもめごとや社会に起こる事変は、
或做深看處之、
或(あるい)は深看(シンカン)を做(な)して之を処すれば、
あまり深く考えすぎてこれを処置すれば
卻有失当者。
卻(かえ)って失当の者有り。
かえって、失敗することがある。
大抵軽看区処、
大抵軽看(ケイカン)して区処(クショ)すれば、
大抵の場合は、軽く見做して、あっさり処理すれば、
中肯綮者不少。
肯綮(コウケイ)に中(あた)る者少からず
それが急所をついている場合が少なくない。