昭和64年(1989年)1月7日の朝の昭和天皇の崩御を受けて、7日午後の臨時閣議で次の元号を
「平成」と決定し、翌8日から新しい元号がスタートしました。いまから28年前のことでした。
「平成」は最初の年号「大化」以来247番目の元号で、元号法によって改元された最初の元号です。。
【平成】の典拠となったのは、中国古典です、
『書経』の【地平天成:チヘイテンセイ】、と『春秋左氏伝』・『史記』の【内平外成:ナイヘイガイセイ】に基づくと言われています。
1)『書経』大禹謨(ダイウボ)
帝(舜:シュン)が(臣下の禹:ウ)に言いました
地平らぎ天成り、
(今や洪水が治まって)国土も平静に自然(の運行)も順調であり、
六府(リクフ)・三事(サンジ)允(まこと)に治(おさ)まり、
(その結果)六府・三事も誠に(よく)治まり、
萬世(バンセイ)永く頼るは、
(これからのち)万世も永く頼る(ことができる)が、
時(こ)れ乃(なんじ)の功なり。
これは(まったく)なんじの功績である。
2)『春秋左氏伝』文公十八年の記述の中で、昔話として舜の功績を讃えている文章です。
時に序(ジョ)せざること莫(な)く、地平(たいら)かに天成る。
万事は順当に運び、天地は平静になりました。
八元(ハチゲン)を挙(あ)げ、五教を四方に布(し)かしむ。
また八元を登用し、四方の国々に五教を宣布(センプ)せしめると、
父は義、母は慈、兄は友、弟は恭、子は孝にして、
父は義に、母は慈に、兄は友に、弟は恭(キョウ)に、子は孝になり、
内平かに外成る。
内外は平静になりました。
3)『史記』五帝本紀は、『春秋左氏伝』とほとんど同じ記述です。
時に序(ジョ)せざること莫(な)し。
八元(ハチゲン)を挙(あ)げ、五教を四方に布(し)かしむ。
父は義、母は慈、兄は友、弟は恭、子は孝にして、
内平かに外成る。