天の定めた運命、と言う意味で佐藤一斎先生『言志録』第243條の言葉です。
【數(数)】に、定め、運命めぐり合わせと言う意味があります。
天定之數、不能移動。
天定の数は、移動する能わず。
天の定めた運命は人の力で移し動かすことは出来ない。
故人生往往負其所期望、
故に人生往々其の期望(キボウ)する所に負(そむ)いて、
だから、人生は往々にして期待し望んでいたこととは反対に
而趨其所不期望、
其の期望せざる所に趨(おもむ)く。
全然当てにしていなかったところへ行ってしまうことがある。
吾人試反顧過去履歴可知。
吾人(ゴジン)試(こころみ)に過去の履歴を反顧(ハンコ)して知るべし
試しに自分のこれまでに経験してきたことを振り返ってみれば、
このことを知ることが出来る。