こそこそと物を盗む、コソ泥のことを言います。
【鼠窃】は、鼠のようにコソコソ物を盗むこと
【狗盗】は、犬の鳴きまねをして忍び込む泥棒の意味です。
大きな頭の黒い鼠、とは違うかもしれません。
『史記』叔孫通(シュクソントウ)傳にでています。
秦末B.C.209年、陳勝が兵を挙げました。
二世皇帝(B.C.210~年B.C.207年)は博士や儒生たちに問いました。
楚の戍卒(陳勝)が、兵を挙げた。そなたらはこれをどう思うか。
博士や儒生たち三十余人が意見を言いました。
二世皇帝は謀反という言葉を聞くと、怒って顔色を変えました。
叔孫通が進み出て言いました。
諸先生の仰ることは、みな間違っております。
此特群盜鼠竊狗盜耳
此れ特(ただ)に群盜、鼠竊、狗盜のみ。
あれは、ただ群盗かコソ泥に過ぎません
何足置之齒牙閒。
何ぞ之れ齒牙の閒に置くに足らず。
齒牙にかけるにも足りません
郡守尉今捕論,
郡守尉、今に捕らえて論ぜん,
群守・群尉が今にも捕らえて、その罪を論ずることでしょう。
何足憂
何ぞ憂うるに足らんや
御憂慮の必要はさらさら御座いません