夫婦・男女間の情愛の、深く仲むつまじいことのたとえです。夫婦、仲の良いたとえを言います。
【比翼之鳥】は、伝説上の鳥で雌雄ともに目が一つで翼も一つ、常に一体となって飛ぶという鳥だそうです。 ひいて、愛情の深い夫婦をいいます。
唐代の玄宗皇帝と楊貴妃のエピソードを詠った七言古詩、「長恨歌」にある言葉です。
【比翼之鳥】、【連理之枝】と対になって、夫婦仲睦まじい様子を表します。
『長恨歌』は、7言×120句からなる長い詩です。
117句目と118句目に、【比翼】、【連理】が出てきます。
原文 読み下し文と口語私訳
115) 七月七日長生殿 七月七日 長生殿
七月七日の長生殿
116) 夜半無人私語時 夜半 人 無く 私語の時
誰もいない真夜中の、囁く言葉は愛の歌
117) 在天願作比翼鳥 天に在りては 願はくは 比翼の鳥と 作(な)り
天に在ってのお願いは、比翼の鳥になることで
118) 在地願爲連理枝 地に在りては 願はくは 連理の枝と 爲(な)らん
地に在ってのお願いは、連理の枝となることを
119) 天長地久有時盡 天 長(テンチョウ)地 久(チキュウ) 時 有りて 盡(つ)く
天地は永く続くとも、いずれは尽きる時もこそ
120) 此恨綿綿無絕期 此の 恨みは 綿綿として盡くる期(とき) 無からん
この悲しみは綿々と、絶えることなく続かんか。
今日の四字熟語 【比翼連理】も参照してください。
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