【風、枝を鳴らさず】と訓読みされまして、風がおだやかに吹いて枝を鳴らすほどではない、という意味で、
天下が太平であることのたとえを表しています。
前漢武帝の時代に賢良(ケンリョウ:官吏登用試験に合格した人)が、昔の政治が德に基づいて行われていたことを述べた中に【風不鳴條】があります。
周公は正しい道を行なったので、天下は泰平で、国に若死にする者がなく、凶作の年もなかった。
當此之時、
此の時に当たり、
当時、
雨不破塊、
雨 塊(つちくれ)を破(やぶ)らず、
雨は靜に降って大地にしっとりとしみこみ、土くれさえもこわさず、
風不鳴条
風 条(えだ)を鳴らさず
風もおだやかに吹いて、枝を鳴らすほどではなかった。
十日に一度雨が降り、雨が降るのは必ず夜であった。
丘陵や高地、低地の区別なく、穀物は皆実った。
また、『論衡:ロンコウ』という後漢時代に書かれた思想書にも同じ内容の文章がありました。
順序はいくらか違ってますが。
風不鳴条
風 条(えだ)を鳴らさず、
風もおだやかに吹いて、枝を鳴らすほどではなかった。
雨不破塊、
雨塊(つちくれ)を破らず
雨は静かに降って大地にしっとりとしみこみ、土くれさえもこわさず、
五日一風、十日一雨
五日一風(ゴジツイップウ)、十日一雨(ジュウジツイチウ)す。
五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降る。
今日は、昭和21年に日本国憲法が公布された日で、昭和23年に「自由と平和を愛し、文化を進める日」として国が制定した国民の祝日、『文化の日』です。