突然はげしく鳴るカミナリと、ひらめき光る稲妻を表現する四字熟語です。このことから直接雷や稲妻を表すよりは、勢いがあってすばやいことを表すのに使われることが多いです。
【No.21 青天霹靂】も参照してみて下さい。
【霹:ヘキ】は、激しく鳴り響くカミナリ。雨+辟の形声文字です。「辟」に、ものをつんざく意味が
あります。辟を音符号として持つ字に、僻(ひが)む。辟易(ヘキエキ)。劈頭(ヘキトウ)。
壁画(ヘキガ)。性癖(セイヘキ)。完璧(カンペキ)。甓(かわら)。山襞(やまひだ)。
躄魚(いざりうお)。天地開闢(テンチカイビャク)等々沢山あります。
【靂:レキ】は、突然激しく鳴るカミナリ。雨+歷の形声文字で、擬態語として「霹靂」に使われることが
多い字です。「歷」は歴の旧字体で厂の中は林ではなく、禾が二つです。「歷」を音符号に
持つ字として、披瀝(ヒレキ)。櫪(かいばおけ)。みな禾が二つです。
【閃:セン】は、ひらめく、チラッと見る。門+人から出来た字で、門の中に人がいるのをチラッと見る意味を
表す字です。
【電:デン】は、雨+申(シン)の会意文字です。申はいなびかりの象形です。いなずま、いなびかりの
意味を表します。
『隋書(ズイショ)・長孫晟(チョウソンセイ)伝』に「霹靂」と「閃電」を使った次の文章があります。
その弓聲(キュウセイ)を聞くに , 謂(い)いて霹靂と為し ,その走馬を見るに、 稱(ショウ)して閃電と為す。
放たれた矢の音たるや雷のようであり、その疾駆する馬の姿は稲妻のような早さである。