【寵辱にも驚かず】と訓読みされまして、
名誉を得ても恥辱を受けても、ともに心を驚かすことをしない、という意味です。
『菜根譚』後集69条に述べられています。
寵辱不驚、
寵辱(チョウジョク)にも驚(おどろ)かず、
名誉を得ても辱かしめを受けても、ともに心を驚かすこともなく、
閑看庭前花開花落。
閑(しず)かに庭前(テイゼン)の花開き花落(お)つるを看(み)る。
庭先の花が開いたり花が落ちたりするのを心静かに見ている。
去留無意、
去留(キョリュウ)にも意(イ)無(な)く、
官位を去ることになっても留まることになっても、ともに意にかけないで、
漫随天外雲巻雲舒。
漫(そぞ)ろに天外(テンガイ)の雲巻(ま)き雲舒(の)ぶるに随(したが)う。
大空の雲が巻いたり伸びたりするのにまかせて、
何ということもなくそれにしたがっている