他人の名誉を傷つけるために、あることないこと、根拠のない悪口を言って、人を貶めることを言います。
【誹:ヒ】は、そしる、非難する の意味です。
【謗:ボウ】は、そしる、悪口を言う、という意味です。
【誹謗:ヒボウ】は、似た意味の2字を重ねて、「そしり」を強調しました。
【中:チュウ】は、あたる、あてる という意味です。
【傷:ショウ】は、きず、きずつける という意味になりまして
【中傷:チュウショウ】は、傷に中(あて)る、ということから、人の名誉を傷つけるという意味になります。
【誹謗】【中傷】という、他人を貶める意味の熟語を連ねて、より強調を計った四字熟語です。
『史記』高祖本紀に【誹謗】の記述があります。
召諸縣父老豪傑曰、
召諸縣の父老・豪傑を召して曰く、
各県の長老や顔役たちを呼んでいった
父老苦秦苛法久矣。
父老、秦の苛法に苦しむこと久し。
長老たちは長い間秦の苛酷な法に苦しんで来られた。
誹謗者族、偶語者弃市。
【誹謗】する者は族せられ、、偶語する者は弃市(キシ)せらる。
誹謗する者は一族皆殺しのめにあい、二人が立ち話をしているだけでも、盛り場で処刑された。
吾與諸侯約先入關者王之。
吾、諸侯と、先んじて關に入る者はこれに王たらしめん、と約す。
わたしは諸侯と、關中に一番乗りした者が王になる約束をしたのだから、
吾當王關中。
吾、當に關中に王たるべし。。
わたしが關中王になるはずだ。