頭で理解するだけで、それを実行しないことを言います。
『論語読みの論語知らず』と同義の言葉です。
【無能之知】は佐藤一斎先生『言志耋録：テツロク』11条にでています。

　　無能之知、是瞑想。
　　無能の知は、是れ瞑想にして、
　　　　　実行なくして、ただ知るだけでは妄想であるし、

　　無知之能、是妄動。
　　無知の能は是れ妄動なり。
　　　　　智慧なくして行うのは妄動である。

　　学者宜勿認仮景、
　　学者宜（よろ）しく仮景（カケイ）を認めて、
　　　　　学問をする者はよく心眼を開いて、仮の有様を見て、

　　以做真景。
　　以て真景（シンケイ）と做（な）すこと勿（なか）るべし。
　　　　　これを本当の者だと思ってはいけない。