【ただ酒は量なし】と訓読みされまして、酒を飲むのに決められた分量はない、という意味ですが但し書きがついてます、取り乱して人に迷惑をけるほどには飲まないことです。
原文読み下し文は【唯酒は量無し、亂に及ばず】となります。
孔子の飲酒の態度を述べた言葉です。孔子は好んでお酒を飲んでいたそうですが、不及亂(亂に及ばず)を心掛けていたようです。
『論語読みの論語知らず』にならないため、私は【唯酒は量無し、亂に及ばず】を365日、一日も欠かしていません。
【唯酒は量無し、亂に及ばず】は『論語』郷黨(キョウトウ)篇に出ている言葉ですが、
この他に、孔子の食生活についていろいろ記述があります。
① 米は精白されたのを好み、
② 膾(なます)は細く刻んだものほど好んだ。
③ 御 飯が異臭を放って味が変ったのや、
④ いたんだ魚や腐った肉は食べなかった。
⑤ 色のわるいもの、匂いのわるいものは食べなかった。
⑥ 煮加減のよくないものも食べなかった。
⑦ 季節はずれのものは食べなかった。
⑧ 切り方が正しくないものは食べなかった。
⑨ 醬(ショウ:ドレッシング)が合わなければ食べなかった。
⑩ 肉の料理がいろいろあっても、御飯の量を超すことはなかった。
⑪ ただ酒だけは決まった分量はないが、取乱すほどには飲まれなかった。
⑫ 市販の酒と干し肉は食べない(自家製でまかなう)。
⑬ (魚肉に添えた臭み消しの)ハジカミは捨てずに食べるが、多量には食べない。