月満(み)つれば則(すなは)ち虧(か)く】と訓読みされまして、
月は満月になると必ず欠けていくように、物事がピークに達した後は、必ず衰え始めることのたとえです。
また、人は得てして栄華をきわめるとおごりたかぶってしまいます、そのことへの戒めの言葉でもあります。
出典は『史記』蔡沢(サイタク)傳です。
語曰、日中則移、月滿則虧。
語に曰く、日中(ヒチュウ)すれば則(すなわ)ち移(うつ)り、月満つれば則ち虧(か)く
こう言われています、太陽は中天に昇ると落ちていき、月は満ちると欠け始める。
物盛則衰、天地之常數也。
物盛んなれば則ち衰うるは、天地の常数なり。
物事も盛んになればやがて衰えていくのが天地の公理であります。
進退盈縮、與時變化。
進退盈縮(シンタイエイシュク)、時と変化す。
進退屈伸が時とともに変化するのは
聖人之常道也。
聖人の常道なり。
聖人の常道です。