外見は穏やかで優しそうだが、意思はしっかりしていることを表した四字熟語です。
【柔】は、矛(木を曲げた形)+木 から作られた会意文字です。
「ジュウ」と言う音をもって、神意を安んじ和らげる言葉の文字化で【柔】と言う字が作られました。
【剛】は、岡(堅い鋳型)+刂 から作られた会意文字です。
鋳型を鋳込んだ後で刀を使って裂く形が剛ですが、鋳型は堅くて容易に裂くことができないので、
【剛】には「堅い、つよい」と言う意味があります。
二葉亭四迷の「其面影」という小説に【外柔内剛】が出ています。
小野哲也という学校教師が、妻の妹である小夜子に恋し、ついにやぶれて中国、天津にわたるというストーリー展開になっています。。
なるほど僕には昔から何だか中心点が二つあって、始終その二点の間を彷徨しているような
気がしたです。だから事に当って何時も狐疑逡巡(コギシュンジュン)する、決着した所がない。
時(主人公の奥さんの名前)も鼻張りが強いばかりで、卒(いざ)となると存外弱いが、そこへ
いっちゃ小夜(時の妹)だ。
所謂(いわゆる)外柔内剛で、口当りは一寸(ちょっと)柔いが、心(シン)が確しっかりしている、
行(や)り出すと極端まで行(や)るです。