上手にやっても遅いのはダメ、下手でも早い方がいいということを表した四字熟語です。
『孫子・作戦篇』に出てきます。書物の『孫子』、兵法家の孫子(孫武)について、【今日の四字熟語 No.143。No.72】 に簡単ですが、触れてますので参照してください。
『孫子・作戦篇』では、外国遠征に要する軍費と国家経済について記述されています。
外国遠征をするには、例えば
軽戦車千台、重戦車千台、歩兵十万人の規模で、400キロの敵に向かうとき
① 民衆と政府の出費。 ② 外国使節の接待費。
③ 工作材料の購入費 ④ 戦車や甲冑の供給などの諸経費
⑤ 日ごとに千金もの莫大な金額を投じ続ける。
こういう念入りな準備をしたうえで、やっと十万の軍が動けるようになります。
ですから、いざ出陣となっても
対陣中の敵に勝つまで長期持久戦をすると ・・・・ 軍を疲労させて鋭気を挫(くじ)く結果になり
敵の城を囲んで攻めるとなれば ・・・・・・・・・・戦力を消耗し尽くしてしまい
軍を国外に、いつまでも張りつけておけば ・・・・・国家経済は窮乏します。
もし、このような戦い方をして
軍が疲労して鋭気が挫かれたり、 戦力が消耗しきったり、 財貨を使い果たしたりすると
それまで中立だった諸侯も、その疲弊につけ込んで兵をあげることになるでしょう。
いったんつけ込まれてしまえば、いかに知謀の人でも、善後策を立てることはできません。
だから戦争には、少々まずくとも素早く切り上げるという、拙速はあっても、
うまくて長引くという、巧遅はない。
そもそも戦争が長期化して国家の利益になったためしはない。だから、用兵につきまとう損害を徹底的に知り尽くしていない者には、用兵がもたらす利益を完全に知り尽くすこともできないのである。
今から2500年ほど前の孫武からの警告です。 戦争ではないにしても、キチガイに刃物 みたいな国からミサイルが発射されても、モタモタしてちゃまずい。
いち早く『孫子』に学んで下さい。