行いの善し悪しによってその報いが、直ちに現れることを言います。
【応報】は、行いの善し悪しに対する報い、と言う意味です。
【覿面】は、目の当たりに現れてくることを言います。
【効果覿面:コウカテキメン】 効き目や結果がすぐに表れること。
【天罰覿面:テンバツテキメン】 悪いことをすると、その報いとしてすぐ天罰が下されること。
『金色夜叉』後編・壱の二、に【応報覿面】が出ています。
積悪の【応報覿面】の末を憂ひて措(お)かざる直道(なおみち:人名)が心の眼は、
無残にも怨の刃(やいば)に劈(つんざか)れて、路上に横死の恥を暴(さら)せる父が
死顔(しにがお)の、犬に踢(け)られ、泥に塗(まみ)れて、古蓆(ふるむしろ)の陰に枕せるを、
怪(あやし)くも歴々(まざまざ)と見て、恐(おそら)くは我が至誠の鑑(かがみ)は父が未然を
さながら映し出して謬(あやま)らざるにあらざるか、と・・・・・・・・・。