【生(セイ)を養(やしな)い死を喪(ソウ)す】と訓読みされまして、
生ある者を十分に養い、死んだ者を手厚く弔うこと、という意味です。
孟子は、これを政治の基本とすべきである、と言っています。
『孟子』梁惠王・上で述べられています。
穀與魚鼈不可勝食、
穀と魚鼈(ギョベツ)と勝(あ)げて食うべからず。
このように穀物も魚やスッポンも、食べ切れないほど豊かになれば
材木不可勝用、
材木勝(あ)げて用うべからざる、
材木も使い切れないほど豊かになれば
是使民養生喪死無憾也、
是(こ)れ民を使(し)て生を養い死を喪(おく)りて憾(うらみ)なからしむるなり。
(人民の生活は安定して)父母や妻子を養うにも、死者を弔うにも、遺憾なくできるものです。
養生喪死無憾、
生を養い死を喪(おく)りて憾(うらみ)なからしむるは、
養うにも、死者を弔うにも、遺憾なくできるようになることが
王道之始也。
王道の始めなり。
これこそ王道政治の基本なのです。