【図(ズ)を按(アン)じて驥(キ)を求む】と訓読みされまして、理屈だけで実際には役に立たない考えや意見のことをいいます。
【按】は、扌+安(音符号)から作られた形声文字です。
意味は、①おさえる、、②なでる、③さだめる、④しらべる、です。
【図】は、口(範囲をしめします)+啚(穀物をいれる倉)から作られた会意文字です。
正字は【圖】です。本来の意味は、穀物倉の所在地を記入した地図のことを表します。
【按圖】は、圖を調べただけで、あれこれと述べることをいいますので、机上の空論 ということになります。
【索】は、縄をなう形を文字化した象形文字です。
意味は、「なわをなう」が原義で、しだいに「さがす、もとめる」の意味になりました。
【驥】は、馬+冀(音符号)から作られた形声文字です。
意味は、一日に千里を走るという優れた馬を言います。
【索驥】は、驥を索むと読まれますから、優れた馬を探し回るという意味になります。
【出典】となっています『漢書』梅福(バイフク)伝によりますと、
馬を鑑定することに巧みであった伯楽は、晩年に『相馬経』という本を著しました。
その息子は、馬とは無縁でしたが、父の書を頼りに、馬を見極めようとしたという故事から、
【按圖索驥】が生まれました。