【肉(にく)腐(くさ)りて蟲(むし)生(しょう)ず】と訓読みされまして、物事が起こって来るのには、
必ずその原因となるものがあるということの喩です。
『荀子』勧学篇にでています。
物類之起、必有所始。
物類の起こるや必ず始まる所あり、
ものごとが起こるには必ず原因があり、
榮辱之來、必象其德。
栄辱の来たるや、必ず其の徳に象どる。
栄誉と恥辱との来るのは、必ず自分の徳に応じている。
肉腐生蟲、魚枯生蠧。
肉腐りて蟲を生じ、魚枯れて蠧を生ず。
肉が腐れば虫がわき、魚が干からびると蠧(きくいむし)が生じ
怠慢忘身、禍災乃作。
怠慢身を忘るれば、禍災乃(すなは)ち作(おこ)る。
怠慢でわが身を忘れるような人には禍がやってくる。