明けましておめでとうございます。 謹んで新年のお慶びを申し上げます。
本年もご愛読いただきますよう、宜しくお願い致します。
新年第1彈は『菜根譚』前集222章です。
桃李雖艶、
桃李(トウリ)は艶(エン)なりと雖(いえど)も、
桃や李(スモモ)の花は艶(あで)やかだが、
何如松蒼栢翠之堅貞。
何(なん)ぞ松蒼栢翠(ショウソウハクスイ)の堅貞(ケンテイ)なるに如(し)かん。
松や柏が四季を通じて青々としてかたく操(みさお)を守っているのには及ばない。
梨杏雖甘、
梨杏(リキョウ)は甘(あま)しと雖(いえど)も、
梨や杏(アンズ)の実は美味しいが、
何如橙黄橘緑之馨冽。
何(なん)ぞ橙黄橘緑(トウコウキツリョク)の馨冽(ケイレツ)なるに如(し)かん。
黄色の橙(ダイダイ)や緑の橘(ミカン)が強い芳香を放っているのには及ばない。
信乎、濃夭不及淡久、
信(まこと)なるかな、濃夭(ノウヨウ)は淡久(タンキュウ)に及(およ)ばず、
信に、濃夭(はなやかではかないもの)は、
淡久(あっさりしていていつまでも続くもの)に及(およ)ばず、
早秀不如晩成也。
早秀(ソウシュウ)は晩成(バンセイ)するに如(し)かざることや。
早熟(早く生長するもの)は晩成(おそくじっくり成就するもの)に及ばないものだ。
変な譬えで申し訳ありませんが、ビンボウとドロボウの違いは
細くて長いのが、ビン棒
太くて短いのが、ドロ棒、です。
菜根譚の著者は、ビン棒を推奨しているようです。
正月早々、下らない譬え話で申し訳ありません。