【本(もと)に報い始めに反(かえ)る】と訓読みされまして、天地自然や祖先などの恩に報いると言う意味です。
人が今いるのは、天地自然や祖先などのお陰であるから、発生の始めに感謝し思いを致すこと。
中国古典、『礼記(ライキ)』郊特牲(コウトクセイ)にある四字熟語です。
「本」と「始」は、物事の最初と言う意味です。
「本」は空間的、物質的に根本と言う意味で、天地自然を言います。
「始」は、原始で時間的に最初と言う意味で、祖先を言います。
「報」と「反」は、(「本」と「始」にふさわしい)恩返しをすることです。
人(自分自身)が存在するに至った全てのものに報いようとする気持ちをいう言葉です。
唯(た)だ社には丘乗(キュウジョウ)粢盛(シセイ)を共す。
ただ土地の神を祭る時には、丘と乗(丘も乗も土地のこと)の区画の中で、
器に盛った穀物を供える。
本(もと)に報い、始めに反(かえ)る所以(ゆえん)なり。
天地自然や祖先などの恩に報いると言う意味です。
ここから、【報本反始】は、天地や祖先の恩に報いることを意味します。