【人生字を識(し)るは、憂患の始め】からとった四字熟語です。
人は字を覚えることによって、学問をするようになりいろんなことが分かってきて、そのためあれやこれやと、悩み事がでてくる。何にも知らない方がよかった。
【人生字を識るは、憂患の始め】は蘇 軾(ソショク)の七言古詩(七言×16句)『石蒼舒(セキソウジョ)醉墨堂(スイボクドウ)』の第1句目です。
草書家の石蒼舒が醉墨堂と名付けた書斎を建てたことに因んで作ってあげた詩です。4句まで掲載しました。
人生識字憂患始
人生 字を識るは 憂患の始め
字何ぞは知らなけりゃよかった
姓名粗記可以休
姓名 粗(ほ)ぼ記(き)すれば 以て休(や)むべし
名前を書ければそれで充分
何用草書誇神速
何ぞ用ゐん 草書の神速(シンソク)を誇るを
草書を速く書けたからと言って、自慢することでもないだろう
開卷悄怳令人愁
卷を開(ひら)けば 悄怳(ショウキョウ)として人をして愁へしむ
本を開けば、うんざりだ
12月12日は「いい(1)じ(2)いち(1)じ(2)」、(いい字1字)の語呂合わせで、
『漢字の日』として平成7年 (1995年)に日本漢字能力検定協会(漢検)が制定しました。
清水寺「奥の院」舞台にて森貫主が「今年の漢字」を発表します。
今年は12月15日に発表されるそうです。