【酒に別腸有り】と訓読みされまして、人体には酒が入る別の腸があるという意味です。
酒を飲む量は、身体の大小には関係ありませんという、酒呑みからの説明です。
『通俗編』飲酒篇に記載されている四字熟語です。『通俗編』は、五千の通俗語の辞典です。
それぞれに出典を示しています。中国の清代に編纂されました辞典です。
閩主曦謂周維嶽曰、
閩主(ビンシュ)曦(ギ)、周維嶽(シュウイガク)に謂ひて曰はく、
(唐末五代)閩王(ビンオウ)の王延羲(オウエンギ)は(短身の)周維嶽に聞きました、
嶽身甚小、何能飲之多、
嶽の身は甚(はなは)だ小なるに、何ぞ能く之を飲むこと多きやと、
嶽の身体は、かなり小さいのに、よくまあそんなに飲めるもんだ。
左右曰、
左右曰はく、
左右の者が言いました、
酒有別腸,不必長大,
酒に別腸有り,必ずしも長大ならずと。
人体には酒が入る別の腸があるのです。身体の大小とは関係がありません