物事の根本的なことと、そうでないことを逆さまにすることを表す四字熟語です。
【本末】は、根本と末端のことです。
【転倒】は、もと轉倒と書きまして、逆さまにすることです。
類似の四字熟語に
【主客転倒:シュカクテントウ】
主人と客人の立場が逆になることから、物事の大小、軽重、本末などを取り違えることです。
【冠履倒易:カンリトウエキ】 『後漢書・楊賜(ヨウシ)伝』
【冠履】は冠と、はきもの。
【倒易】の「倒」は「逆さま」の意味、「易」は「入れ替える」という意味です。
冠を足にはき、靴を頭に載せるといった、上下の秩序が乱れて逆さまになることを表します。
【冠履轉倒:カンリテントウ】
【冠履倒易】と略同じ意味です。
【釈根灌枝:シャクコンカンシ】 『淮南子・泰族(タイゾク)訓』
「其の根(ね)を釈(すて)て、其の枝(えだ)に灌(そそ)ぐなり」と訓読されます。木の根に
水をやらないで、枝に注ぎかける意味から、物事の根本を取り違えるという意味を表します。
【釈根注枝:シャクコンチュウシ】
「注」はそそぐの意味がありますから、全体の意味は【釈根灌枝】と同じです
【舎本逐末:シャホンチクマツ】
「本(もと)を舎(すて)て末(すえ)を逐(お)う」と訓読されます。
物事の基本をおろそかにして、末端に心を配ることを表します。
【舎本事末:シャホンジマツ】
「事末」は末端に専念するという意味になりまして【舎本逐末】と言ってることは同じです。
【削足適履:サクソクテキリ】 『淮南子・説林(ゼイリン)訓』
「足を削(けず)りて履(くつ)に適(てき)せしむ」と訓読されます。
目先のことに気をとられて、大事なことを忘れてしまうことを表します。
こんなに沢山の【本末転倒】がありました。昔からそうだったんですね、改まること無く。
先ず原発再開。安全・安心対策は後。 国民の命をおびやかす【本末転倒】です。