『論語』の中で、孔子が自身の晩年の回想として、「吾、十有五にして学に志す。三十にして立つ。・・・・・・・・。七十にして・・・・・・。」とお弟子さん達に語っています。論語は孔子の孫弟子さん達が、纏（まと）めた書と言われています。
実際には　【 わしは、今でこそ先生、先生、などといわれているが、十四までは勉強が好きじゃなかった。二十九までは独立できなかった。三十九までは迷うことばかり、　四十九まで天命なんか知らんかった。五十九まで人の言うことに、聞く耳持たなかった。六十九まで、やりたい放題やって、失敗することが多かった。まあ、そんなもんだよ、人生なんてもんは。 】 と言うような場面が、お酒を飲みながらあったのではないでしょうか。　イヤ　そうあって欲しい。　儒学の経典（けいてん）となったときに　
十五歳で、学問に志した　・・・・・・・・・・・・・・・・・　志学（しがく）
三十歳で、独立した　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・　而立（じりつ）
四十歳で、迷いがなくなった。　・・・・・・・・・・・・・・　不惑（ふわく）
五十歳で、天命を知り　・・・・・・・・・・・・・・・・・・　天命（てんめい）
六十歳で、人の言うことも聞けるようになった・・・・・・・・　耳順（じじゅん）
七十歳で、心の趣くままに行動しても、人の道にはずれるようなことはなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・　従心（じゅうしん）
と言うように、肯定的に述べられるようになったのじゃないかなと思ってます。
八十歳以上がありません。孔子は74歳（73歳とも）で亡くなっていますから。
昔に比べて、今は八掛け人生とも、七掛け人生とも言われています。　86歳の某新聞社主筆は、お元気なようなので七掛けでしょう、「耳馴」です。報道されているご様子からは、「人の言うことも聞けるようになった」には遠く、「従心」など思いの外のようにお見受けしました。　平成20年には、旭日大綬章を受章なさったそうです。　ヘエ～。　
26日の 朝日新聞/「天声人語」では、【・・・・・。愛すべき大先輩だって、独裁呼ばわりは不本意でしょう。・・・・・、晴耕雨読という道もある。】と結んでいます。勇退をお奨めしているようです。