【其の初心を原(たず)ぬべし】と訓読みされまして、その前後の文章も含めますと、
仕事に行きづまって、勢力が衰えた人は、初心に立ち返って考え直すべきである。といってます。
出典は『菜根譚』前集・第30條です。
事窮勢蹙之人、
事(こと)窮(きわ)まり勢(いきお)い蹙(せま)るの人は、
事に行き詰まり、かっての勢力もおとろえた人は、
当原其初心。
当(まさ)に其の初心を原(たず)ぬべし。
その初心が何であったかをもう一度思い出して考えてみるべきである。
功成行満之士、
功成り行(おこな)い満(み)つるの士は、
成功して事業を十分に成し遂げた人は、
要観其末路。
その末路を観(み)んことを要す。
その先の行く末をよくよく見極めて、進退を決めることが必要である。