心身ともに捧げて全力を尽すことを表した言葉です。それを死ぬまで続けるのです。
三国時代蜀の丞相であった諸葛孔明が、皇帝劉禅(リュウゼン)に奏上した、『後出師表』にでていた四字熟語です。正しくは【鞠躬尽力】となっています。
【鞠:キク】は、革+匊(音符号)から作られた形声文字です。
意味はたくさんありますが、ここでは「つつしむ」です。
【躬:キュウ】は、「みずから」の意味があります。
【鞠躬】は、身を低くしてかしこまること、気を使い骨をおることを言います。
【尽】は、つきる、【瘁】は、つかれる で
【尽瘁】は、全力をつくして苦労することを言います。
臣鞠躬尽力、死而後已、
臣は鞠躬尽力し、死して後(のち)に已(や)む、
臣下である私は、心身を労して国家にお仕えし、死ぬまで全力を尽くして
働きます。
至於成敗利鈍、非臣之明所能逆睹也
成敗(セイバイ)利鈍(リドン)に至りては、臣の明の能く逆睹(ギャクト)するに
非ざるなり、と。
この先成功するか失敗するか、幸運に遭うか不運に遭うかは、私の知恵ではあらかじめ
うまく予測することはできないのです(ですから全力で取り組めば勝利するかもしれないのです)。