【老いて衰えず】と訓読みされますが、前文に条件が示されています。
壮年の時に学んでおけば老年になっても衰えることがない。
佐藤一齋『言志晩録』第60条の一節にでています。
少而学,則壮而有為。
少にして学べば、則(すなは)ち壮にして為すこと有り。
少年の時学んでおけば、壮年になってそれが役に立つ。
壮而学,則老而不衰。
壮にして学べば、則ち老いて衰えず。
壮年の時学んでおけば、老年になっても衰えることがない。
老而学,則死而不朽。
老いて学べば、則ち死して朽ちず。
老年の時になっても学んでいれば、死んでもその名の朽ちることはない。
上記は「三學戒」として知られていまして、
朱熹編著の『近思録』論學篇に
不学便老而衰。
学ばざれば便(すなは)ち老いて衰う。
と、あるのが元になっているようです。