一日中、腹いっぱい食べて、何もしないでごろごろしていることを言います。
【飽食】は、腹一杯食べることを表わします。
【終日】は、朝から晩まで一日中。
『論語』陽貨篇にでている四字熟語ですが、古来訳注に苦労の見える、お騒がせの一文のようです。
呉(くれ)智英(ともふさ)先生が著書『現代人の論語』で明快な説明をなさいました。
口語訳は『現代人の論語』を引用しました。
子日、飽食終日、
子日く、飽食終日、
先生がおっしゃった。終日、食っちゃごろごろ。
無所用心、
心を用うる所無きは、
精神を働かせるということがない。
難矣哉。
難(かた)きかな。
全く度し難いことだ。
不有博奕者乎。
博奕(バクエキ)なる者有らずや。
神意を知る卜占(ボクセン)と言うものがあるではないか。
爲之猶賢乎已。
之を為すは猶(な)ほ已(や)むに賢(まさ)れり。
こんなものだって祭事の周辺行為なのだから、何もしないよりは礼楽の勉強になると
言えば言えるではないか。
「博奕」は、もともと神意を知る行為なんだそうです。
貨幣経済が未発達な古代社会において、金銭を賭けた博打などあるはずがない。というのが
呉智英先生の卓見であります。