一族一門から優れた人材が多く出ることの譬えです。
【芝蘭玉樹、庭階に生ず】を略したものです。
【芝】は、霊芝のことで、瑞草とされています。
【蘭】は、ふじばかま、で芳香が有ります。
【玉樹】は、美しい樹で、特に槐(エンジュ)を言います。
東晋の政治家:謝安(シャアン)が甥の謝玄(シャゲン)たちに、世の中のことについて
何か考えているかと、問いかけた場面でのやりとりです。
『世説新語』言語篇から
謝太傅問諸子姪。
謝太傅(シャタイフ)諸子姪(ショシテツ)に問ふ。
謝安が、息子や甥たちに尋ねました。
子弟亦何預人事。
子弟も亦何ぞ人事に預からん。
お前たちも何か人の世のことに関して係わっているかね。
而正欲使其佳。
而(しか)も正(まさ)に其れをして佳(カ)ならしめんと欲す、と。
尚且つ、立派なことをしょうと思うことが有るか。
諸人莫有言者。
諸人言ふ有る者莫(な)し。
誰も答えなかった
車騎答曰、譬如芝蘭玉樹、
車騎(シャキ)答へて曰く、譬へば芝蘭玉樹の如し、
車騎が答て言いました、たとえば芳香のある草や美しい木のようなものを
欲使其生於階庭耳。
其(それ)をして階庭に生ぜしめんと欲するのみ、と。
庭へ下りる階段に生えさせようと思います。
(すなはち身近に優れた人を輩出させたい、と思います)
高校野球 今日から準々決勝です。