【往(ゆ)くを観(み)て来(きた)るを知る】と訓読みされまして、過去のことを充分観察して将来のことを推察することを言います。
『列子』説符篇にでています。
是故聖人見出以知入、
是(この)の故に聖人は出づるを見て以て入(い)るを知り、
聖人と言われるほどの立派な人は出て行くものを見て、入ってくるものを想定し
観往以知来。
往(ゆ)くを観(み)て来(きた)るを知る。
過ぎ去ったことをよく観察し、次に起こることを察知することが出来るからである。
此其所以先知之理也。
此れ其の先(ま)ず知る所以(ゆえん)の理(リ)なり。
これこそが、事の起きるまえにはやくもそれを推察することのできる理由である。