【心中を滅し得(う)れば 火も自(おのずか)ら涼し】と訓読みされまして、心を消し去ってしまえば、
火もおのずと涼しいものだ、と言う意味の言葉から作られた四字熟語です。
(織田信長が武田勝頼を討った折、が攻め滅ぼされた時、恵林寺の禅僧快川が、山門で焼き打ちされる中で平然と唱えたと言われている『安禅必ずしも山水を用いず、心頭滅却すれば火も亦た涼し』と、同義の文章です。
【滅得心中】は、晩唐の詩人:杜荀鶴(トジュンカク)の『夏日、悟空上人の院に題す』という七言絶句の第4句(結句)に使われています。
三伏閉門披一衲、
三伏(さんぷく) 門を閉じて 一衲(のう)を 披(はお)る,
真夏の三伏に、門を閉め僧衣を一枚はおる。
兼無松竹蔭房廊。
兼ねて松竹の 房廊(ぼうろう)を 蔭(おお)う 無し
しかも室内には影を作る松も竹もない。
安禪不必須山水、
安禪 必ずしも山水を須(もち)いず
坐禅に打ち込むには必ずしも山水の地に赴かずともよい。
滅得心中火自涼。
心中を滅し得れば 火も自(おのずか)ら涼し。
心を消し去ってしまえば、火もおのずと涼しいものだ。
8月5日 福島県の予想最高気温37℃ ~予想最低気温24℃だそうです。