【孤】は、幼くして父をなくした者、【独】は、老いて子のない者、【矜】老いて妻のない者、【寡】は、老いて夫のない者、をいいます。
『礼記』王制篇にでている言葉で、これらの人達には朝廷から常餼(ジョウキ:日常の食べ物)が与えられていたそうです。
少而無父者謂之孤、
少(おさなく)して父無き者 之を孤(コ)と謂う、
幼くて父をなくした者は孤といい
老而無子者謂之獨、
老いて子無き者 之を獨(ドク)と謂う、
老いて子のないのは独といい、
老而無妻者謂之矜、
老いて妻無き者 之を矜(カン)と謂う、
老いて妻のないのは矜といい、
老而無夫者謂之寡。
老いて夫無き者 之を寡(カ)と謂う。
老いて夫のないのは寡という。
此四者、天民之窮而無告者也、皆有常餼。
此の四者は、天民の窮して告ぐる無き者なり、
此の四者は、人民中の、苦しんで訴えるところのない人々である。
皆有常餼。
皆常餼(ジョウキ)有り。
これに対して、朝廷は一定の生活費を与える。