後々の世代にまで残る様な立派な仕事を言います。
『漢書』百巻を纏め上げた班固(ハンコ。A.D.32~A.D.98)の西都賦(セイトのフ)の最後の部分です。
于斯之時、都都相望、邑邑相屬。
斯(こ)の時に於いて、都都(とと)相(あひ)望(のぞ)み、邑邑(ゆうゆう)相屬(つづ)き、
この時に、都市と都市とは向かい合い、邑(むら)と邑とはつながり合い
國藉十世之基、家承百年之業。
國は十世の基に藉(よ)り、家は百年の業を承(う)け。
諸侯の國は十世の基礎の上にたち、大夫の家は【百年の職業】を継承し、
士食舊德之名氏、農服先疇之畎畝。
士は舊德(キュウトク)の名氏に食(は)み、農は先疇(センチュウ)の畎畝(ケンポ)に服(つ)き、
士人は善徳の祖先以来の名族のお陰で衣食し、農民は先祖代々の田畑の耕作に従事し、
商循族世之所鬻、工用高曾之規矩。
商は族世の鬻(ひさ)ぐ所を循(おさ)め、工は高曾の規矩(キク)を用ふ。
商人は父祖代々の売ってきた品物を取り仕切り、工人は祖先以来の家法の工具を使う。
粲乎隱隱、各得其所。
粲乎(サンコ)隱隱(インイン)として、各々其の所を得たり。
世々代々人目を引く繁栄ぶりで、それぞれその所を失わず安んじて営む。
『新国立競技場』、大丈夫なのかなあ。