【慧可(エカ) 臂(ひじ)を斷ず】と訓読みされまして、非常に強い決心のほどを示した言葉です。
【慧可】は、中国南北朝時代後期の高僧で、達磨に継ぐ禅宗の第二祖と言われています。
最初儒教や老荘思想を学んだが得心せず、得度して、各地を放浪し、修行を続けました。
しかし、納得いかず、嵩山の少林寺で面壁していた達磨に面会し弟子入りを請いました。
ところが達磨は面壁(メンペキ)するばかりで、入門を許すことはありませんでした。
【慧可】はあきらめず、ある大雪の夜、雪の中に立って自分の左臂(ひじ)を切り落としてその決意のほどを示しました。
弟子入りの願いの並々ならぬ事を示し、入門を許されたと伝えられています。
【慧可】は、元から臂がなかったため、後からこの話が作られたのではないかともいわれています。
達磨の法統を継ぎ、禅宗第2祖となったとされています。