【至誠神の如し】と訓読みされまして、至誠の人は神のように不可思議な洞察力を持つと説く『中庸』の中の言葉です。
至誠之道、可以前知。
至誠の道、以て前知す可し。
完全に誠を供えた人はものごとの推移を前もって予知することができる
國家將興、必有禎祥。
國家將(まさ)に興(おこ)らんとするときは、必ず禎祥(テイショウ)有り。
国家が興隆しようとしている時には、かならずめでたい前兆があり
國家將亡、必有妖孼。
國家將に亡びんとするときは、必ず妖孼(ヨウゲツ)有り。
国家が滅亡しようとしている時には、かならず不吉なきざしがあり
見乎蓍龜、動乎四體。
蓍龜(シキ)に見(あら)われ、四體(シタイ)に動く。
占いに現れたり、重要な人物の挙動に現れる
禍福將至、善必先知之、不善必先知之。
禍福の將に至らんとするときは、善も必ず先ず之を知り、不善も必ず先ず之を知る。
禍福がやってくる前に、善も不善も必ず前もって見ぬくのである
至誠如神
至誠は神の如し。
だから完全に誠をそなえた人はまる神のようで