【百人一首】は、100人の歌人の和歌を、一人一首ずつ選んでつくった歌集をいいます。
藤原定家が京都・小倉山の山荘で選んだとされる『小倉百人一首』は歌がるたとして広く用いられ、通常、【百人一首】といえば『小倉百人一首』を指します。
読みぐせとして【ヒャクニンシュ】とも言うようです。
文暦2年 (1235年)5月27日、『小倉百人一首』がまとまったらしく、この日を『百人一首の日』と言うんだそうです。
【百人一首】に採られた100首は、1番の天智天皇の歌から100番の順徳院の歌まで、おおむね古い歌人から新しい歌人の順で、各歌に歌番号(和歌番号)が付けられています。
『小倉百人一首』に選ばれた100名は、
男性79名、女性21名。
男性の内訳は、天皇7名、親王1名、公卿28名、下級貴族28名、僧侶12名、
詳細不明3名(柿本人麻呂、猿丸大夫、蟬丸)。
女性の内訳は、天皇1名、内親王1名、女房17名、公卿の母2名。となっています。
「歌がるた」としての【百人一首】で一字決まりの7首を「むすめふさほせ(娘房干せ)」と呼んでいます。
む 87番 村雨の露もまだひぬ真木の葉に 霧立ちのぼる秋の夕暮れ 寂蓮法師
す 18番 住みの江の岸による浪よるさへや 夢の通ひ路人目よくらむ 伊勢
め 57番 めぐり逢ひて見しやそれともわかぬまに 雲がくれにし夜半の月かな 紫式部
ふ 22番 月見れば千々にものこそ悲しけれ わが身ひとつの秋にはあらねど 文野康秀
さ 70番 寂しさに宿を立ち出でて眺むれば いづこも同じ秋の夕暮れ 良暹法師
ほ 81番 ほととぎす鳴きつる方を眺むれば ただ有明の月ぞ残れる 御徳大寺左大臣
せ 77番 瀬を早み岩にせかるる滝川の われても末に逢はむとぞ思ふ 崇徳院
【百人一首】人気ベスト5です。
1位 9番 花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに 小野小町
2位 17番 ちはやぶる神代も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは 在原業平朝臣
3位 2番 春過ぎて夏来にけらし白妙の 衣干すてふ天の香具山 持統天皇
4位 4番 田子の浦にうち出でて見れば白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ 山部赤人
5位 1番 秋の田のかりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ 天智天皇