大いに議論・談論することです。
【高談】は、① 高尚な話、風流な話、また人の話に敬意を込めることです。
② あたりかまわず、声高にはなしをすること。
の意味があります。
【雄弁】は、説得力のある巧みな弁舌を言います。
【高談雄弁】は杜甫の七言古詩「飲中八仙歌:インチュウハッセンカ」の一番最後に詠われている
四字熟語です。
8人のうちの、焦遂(ショウスイ)を評した部分です。
焦遂五斗方卓然
焦遂は五斗 方(はじ)めて卓然
焦遂は五斗の酒を飲んで、はじめてしゃんとなった。
高談雄弁驚四筵
高談雄辨は 四筵を驚かす。
そして高遠な議論と雄弁で、一座の人を驚かせる。
「飲中八仙歌」は、杜甫が中唐初めの8人の酒豪を読みこんだ詩です。
「飲中八仙歌」に読みこまれている8人の特徴です。
賀知章(ガチショウ):詩をよくして李白と交友があり、また草書と隷書に巧みであったという。
汝陽王李璡(リシン):玄宗のおい。毎朝 三斗の酒を飲んでから出仕。
李適之(リテキシ):一日の遊びに一万錢を使った。
崔宗之(サイソウシ):美少年。杯を手に青空をみれば、美しい木が風に揺られるかのよう。
蘇晋(ソシン):仏像の前で肉食はしないが、酔えば座禅などしていられない。
李白(リハク):一斗の酒を飲めば百篇の詩が吐き出された。
張旭(チョウキョク):三杯の酒を飲むと、草書の達人と伝えられる名筆を後世に残す。
焦遂(ショウスイ):五斗の酒で、はじめてしゃんとなった。
李白について詠われている部分を抜粋します。
李白一斗詩百篇
李白は一斗 詩百篇
李白は一斗飲めば、百篇の詩ができる。
長安市上酒家眠
長安市上 酒家に眠る。
長安の町なかの酒屋で酔いつぶれ、寝込んでしまい
天子呼来不上船
天子 呼び來れども 船に上(のぼ)らず
天子からお呼びがあっても、船に上(のぼ)ろうとしない
自辞称臣是酒中仙
自ら稱す 臣は是れ酒中の仙と
そして自分では、手前は酒の世界の仙人でござる、などといっている。