山の姿、水の流れる様子から、自然の美しい風景を表わした言葉です。
【容】は、宀+谷とを組みあわせた会意文字です。
宀は、祖先を祭る廟(みたまや)の屋根の形です。
谷は、渓谷(ケイコク。たに)の谷(コク)とは異なり、俗・浴・欲の字に含まれる谷(ヨウ)です。
谷は、神への祈りの文である祝詞を入れる器の上に神気の現れることをいいます。
廟の中に器を供えて祈り、その器の上にかすかに現れた神の姿を【容】といい、
「すがた、かたち、ようす」の意味となりました。
【態】は、心+能(音符号)から作られた形声文字です。意味は「すがた。ありさま」です。
「わざと」と言う読みは国訓と言われまして、日本だけでの読みです。
【山容水態】は、中唐の詩人:元稹(ゲンジン)の詩の一節、
山容水態使君知
山容水態、君をして知らしむ。
からとられたものです。
元稹(779年~831年)は、しばしば皇帝に上書したため、あちこち地方に左遷されました。
似たような人生を送っていた白居易とは、『元白の交わり』と言われ、深い友情で結ばれていました。
1689年3月27日は、松尾芭蕉が「奥の細道」に旅立った日です。
太陽暦で5月16日にあたることにちなんで、昭和63年(1988年)に日本旅のペンクラブがこの日を
『旅の日』と制定しました。