心臓と内臓の重い病気という意味です。
非常に危険な病気、また、どうすることも出来ない心配事の意味でもあります。
『春秋左氏伝』哀公(アイコウ)十一年のところに【心腹之疾】がでています。
呉越の戦いで、越王句踐(コウセン)が「会稽の恥」を雪ぐべく、「嘗胆」に明け暮し、再起を期している時の出来事です。
吳將伐齊。越子率其衆以朝焉。
吳將に齊を伐たんとす。越子其の衆を率いて以て朝す。
吳が齊を攻めようとしていた時、越子(句踐)は従者を率いて朝見に来た。
王及列士、皆有饋賂。
王より列士に及ぶまで、皆饋賂有り。
呉王以下、将軍・兵士全員に贈り物をしました。
吳人皆喜。唯子胥懼曰、是豢吳也夫。
吳人皆喜ぶ。唯子胥懼れて曰く、是れ吳を豢(やしな)うなるか、と。
呉の人がみな喜ぶ中で、伍子胥(ゴシショ)だけは、これは呉を太らせようとする作戦だ、
と恐れて、諫めた。
豢、養也。若人養犧牲。
豢(カン)は、養うなり。人の犧牲を養うが若し。
豢(カン)は、養うことであり。人の犧牲心を養うようなものである。
非愛之。將殺之。
之(これ)を愛するに非ず。將(まさ)に之を殺さんとす。
越が呉を愛するのではなく、むしろ殺そうとしているのである。
諫曰、越在我、心腹之疾也。
諫(いさ)めて曰く、越の我に在るは、心腹の疾なり。
伍子胥が呉王に諫めて謂うには、越は呉にとって致命的な病のようなものです。
1820年5月12日、フローレンス・ナイチンゲールが誕生しました。
これを記念して今日は、ナイチンゲール・デーと言われてます。