【人生は勤(つと)むるに在(あ)り】と訓読みされまして、国民の生活の安定は倦むことなく勤勉に努力することである。
北宋(960年~1126年)の第6代神宗(シンソウ:1067年~1085年)・第7代哲宗(テツソウ:1085年~1100年)・第8代徽宗(キソウ:1100年~1125年)三代に仕えた宰相:蘇頌(ソショウ:1020年~1101年)の祖父の言葉です。
もとは『春秋左氏伝』宣公12年(B.C.597年)に見える言葉ですが、そこでは
民生在勤、勤則不匱
民生は勤むるに在り。勤むれば則ち匱(とぼ)しからず。
民の生活は勤勉にある。勤勉であれば、乏しくなることはない。
となっています。【民】を【人】にしたのは、唐の太祖:李世民の【民】の字を用いるのを憚ってのことだそうです。ですから、人生は「民の生活」という意味で解釈されなければいけません。
人生在勤,勤則不匱。
人生は勤むるに在り。勤むれば則ち匱(とぼ)しからず。
民の生活は勤勉にある。勤勉であれば、乏しくなることはない。
戸樞不蠹、
戸樞(コスウ)蠹(むしば)まれず、
戸のヒンジも虫に食われることもなく、
流水不腐、
流水(リュウスイ)不腐(くさ)らざるは、、
流水が腐敗しないのは、
此其理也。
此(こ)れ其(そ)の理(ことわり)なりと。
勤勉であればこそのことです。
1889年5月1日に世界中の労働者の代表がパリに集まって、この日を労働者の祝日としました。
日本では1920年(大正9年)から行われています。