【巻(カン)を開(ひら)けば益(エキ)有り】と訓読みされまして、読書はためになるということを意味しています。読書を奨励する四字熟語です。
陶淵明(陶潜:365年~427年)の文章の中に
開巻有得、便欣然忘食
卷を開きて得有り、便(すなは)ち欣然(キンゼン)として食を忘る
本を開けば得るところが多く、楽しくて食事も忘れるほどである
と有りますが【開巻有得】となっています。
百科全書『太平御覧』を編纂させた北宋の太宗(976年~997年)は、多忙な政務の中
『太平御覧』を毎日三巻を読んでいたそうです。
あるとき臣下の一人がたずねました
陛下は、毎日寸暇を惜しんでこの書を御覧になられておられます。そのご苦労は
いかばかりかと。
すると、太宗はこう答えた、
開巻有益、朕不以為労也
巻を開きて益有り、朕(チン)以為(おもえらく)労あらず。
本を開くことは、大いにためになることであり、朕にとって疲れなど全くない。
このことから、【開巻有益】になったといわれています。
昭和25年(1950年)4月30日に図書館法が公布されました。
昭和46年(1971年)の全国図書館大会でこの日(4月30日)を「図書館記念日」に決定しました。
翌年より記念日として行事を行っています。