【高材】は優れた才能のこと、【疾速】は足が速いことを言います。このことからすぐれた才能と手腕のことをいいます。
『史記』淮陰侯(ワイインコウ)列伝に【高材疾足】が使われていました。
秦之綱絶而維弛,山東大擾,
秦の綱(コウ)絶(た)えて維(イ)弛(ゆる)むや、,山東大いに擾(みだ)れ、
秦の綱紀は絶ち切れ、法網はゆるんで、山東の地は乱が頻発して、
異姓并起,英俊烏集。
異姓(イセイ)并(なら)び起(た)ち,英俊(エイシュン)烏集(ウシュウ)す。
異姓の王侯が並び起こり、英雄たちがどっと集まってきました。
秦失其鹿,天下共逐之,
秦、其の鹿を失ふや,天下共(とも)に之(これ)を逐(お)ふ。
秦がその鹿(権力)を失うと、天下中の者が一緒にそれを逐い求めました。
於是高材疾足者先得焉。
是(ここ)に於(おい)て【高材疾足】の者、先(ま)づ焉(これ)を得(え)たり。
こうして能力もあり手腕のある者が最初にそれを摑んだのです。
慶應義塾大学創立記念日
慶応四年(1868年)4月23日、東京・築地にあった福沢諭吉の塾を、芝の新銭座に移し、「慶応義塾」と称しました。
明治に改元されたのは1868年の9月でした。