離れたり合ったり、開いたり閉じたりすることです。
【離合】は、離れることと合うこと。『離合集散:リゴウシュウサン』の四字熟語に含まれています。
【開闔】は、【開】が開くで、【闔:コウ】が閉じるの意味でして、「開閉」のことです。
ただし、【闔:コウ】は、「とびら」が原義です。
『吾輩は猫である』にこの【離合開闔】が使われています。
吾輩は近頃運動を始めた。ではじまる第七話の後半です。
主人は肴をちょっと突っついたが、うまくないと云う顔付をして箸(はし)を置いた。
正面に控(ひか)えたる妻君はこれまた無言のまま箸の上下(じょうげ)に運動する様子、
主人の両顎(りょうがく)の【離合開闔】の具合を熱心に研究している。
第7話は、吾輩が蟷螂(かまきり)や蟬取りをして運動し、そのうち背中がむずむすして蚤に我慢できず、銭湯に行きます。あれこれと吾輩の人間観察が述べられます。