道理に合わない言葉と巧みに飾った言葉のことをいいます。。
【狂言】は、①道理にもとる言葉。②人を驚かす言葉。
『荘子』知北遊篇では、常識を外れた言葉、という意味で使われています。
【綺語】は、美しく飾った言葉という意味です。
仏教では、十悪の一つに挙げられています。
参考までに十悪は
1) 殺生(セッショウ) 人殺し
2) 偸盗(チュウトウ) 泥棒
3) 邪淫(ジャイン) 淫行
4) 妄語(モウゴ) 嘘つき
5) 綺語(キゴ) 誤魔化し
6) 両舌(リョウゼツ) 二枚舌
7) 悪口(アック) 悪口を言うこと
8) 貪欲(トンヨク) 欲深
9) 瞋恚(シンニ) すぐ怒る
10)愚癡(グチ) 愚痴
です。
【狂言綺語】は、白居易の『香山寺白氏洛中集記』のなかにでています。
以今生世俗文字之業 狂言綺語之誤
今生(コンジョウ)世俗の文字の業、狂言綺語の過ちを以て、
翻爲 当来世々 讃仏乗之因 転法輪之縁
轉じて將來世々讚佛乘(サンブツジョウ)の因、轉法輪の縁と爲らんことを。
白居易が謂わんとしていたのは
いままで思うままに詩文を作り、美辞麗句を弄(もてあそ)び、人々を誑(たぶら)かす
罪を犯してきた。
だが、思いきって、来世においては仏法を讃嘆し、仏の教えを説いて回る仲立ちになりたい。