仏教で、すべての生き物を迷いの世界から救い、悟りの世界へ導くことを言います。
【衆生】は【衆】に多くの、もろもろ、の意味がありますので、多くの生き物、すべての生物の意味です。
【済度】は【済(濟)】に、救うの意味が 【度】に、わたすの意味がありまして、済(すく)い度(わた)すの意味となります。
【衆生済度】は、人間を含むすべての生きものを、迷いの多いこの世の苦界から極楽の彼岸に済い度すことを表わす四字熟語です。
仏教は大乗(ダイジョウ)と小乗(ショウジョウ)の教えに区別することが出来ると言われています。
大乗仏教は、個人だけでなく、他人の幸福をも考え、救うことを言います。それにひきかえ、
小乗仏教は、個人の迷いを除き修行をすることを言います。ですから、小乗は功徳(クドク)も小さいので、小さな乗物に譬えられて小乗仏教と言います。
法華経の方便品(ホウベンボン)第二に次のような文章の記載があります。
小乗を以って衆生を済度したまわず、仏は自ら大乗に住したまえり
『学問のすすめ』にも【衆生済度】が出ています
宗教の大趣意は衆生済度にありて人を殺すにあらず。
今日4月8日は、仏教の開祖であるお釈迦様の誕生日とされています。花まつりです。
各寺院では釈迦像に甘茶をそそぐ儀式を行なわれます。
お釈迦様が誕生したとき、甘露の雨が降ってきたという伝説に由来します。
お釈迦様は、生まれてすぐ「天上天下(テンジョウテンガ)唯我独尊(ユイガドクソン)」といって、
一方の手は天を指し、他方の手は地を指したとか。