天から定められた人間の自由平等の原理、原則 という意味の四字熟語です。
明治初期のベストセラー、福沢諭吉の『学問のすめ』の初篇にでています。
日本にしても西洋諸国にしても同じ天地の間にあって、同じ太陽に照らされ、同じ月を眺め、
海を共有し、空気もまた共有し、心も同じ人間であるならば、こちらで余っているものは
彼に渡し、彼の余っているものは、こちらに取り、互いに相教え、相学び、恥じ入ってしまう
ということもなく、誇るということもなく、互いの便利を達して、互いの幸せを願うべきで
ある。
このようにして、【天の理(ことわり)と人の道】とに従ってお互いに交わりを結び、理を
知るためにはアフリカの黒人奴隷にでも恐れ入って、人の道を守るためならイギリスや
アメリカの軍艦をも恐れず、国の恥辱であるようなことがあるならば、日本国中の人民が
一人も残らず命を捨ててでも国の威光を落とさないようにすることこそ、一国の独立と
言うべきものである。
福沢諭吉の、日本独立についての強い思いを感じます。
『今日の四字熟語』、暫くの間『学問のすすめ』にでている四字熟語の紹介を中心に、話を進めさせて頂きます。