【挙措、当を失す】と訓読みされまして、不適切な振る舞いをすること、また当を得ていない態度を取ることを言います。
【挙(擧)】は、「與(与+臼+廾)」+「手」 から作られた会意文字です。
「與」は「与(二本の象牙を組み合わせた形)」を四本の手(臼+廾)で支える形で、協力して
持ち運ぶの意味です。それにさらに「手」を加えて「与」を高く持ち挙げるのが【擧】です。
【措】は、「扌」+「昔」 から作られた形声文字です。意味は「お・く」です。
【挙措】は、立居振る舞いをいいます。体のこなし、態度、動作のことです。
【挙】は行動すること、【措】は静止すること を表わします。
【失】は、巫女が手をあげて舞い踊り、忘我の状態になることを表わした象形文字です。
気を「うしなう」というのがもとの意味ですが、すべてのことについて「うしなう」の意味に
用いられます。
【当】は、「當」が正字で、「尚」+「田」 から作られた形声文字です。
田の中に神を迎えて祭ることを表わす字です。農耕にちょうど良い時期に神を祭るので、
適当な時期に「あたる、あう、かなう」の意味に用いられます。
【失当】は、当を失す、で道理に合わない、正当でない、不当 などの意味となります。
よその国へ行って、(自分の国の)国民が洗脳されている、などとの【虚誕妄説】。よく言えたものです。
【虚誕妄説】につきましては、明日16日に説明させて頂きます。
特に【誕】の字は、生誕、誕生など、どちらかというと良い意味を持った字として使われていますが、
原義はむしろ逆です。