No.1196 【至大至剛:シダイシゴウ】は、この上なく大きく、この上なく強いことを表わします。
No.1195 【至大至重:シダイシチョウ】は、この上なく大きく、大切なことを表わした言葉です。
『孟子』公孫丑(コウソンチュウ)上にでています
敢問、何謂浩然之氣、
敢て問う、何をか浩然の氣と謂う。
ぜひ、うかがいたいのですが、浩然の氣というのはどういうものなのでしょう。
曰、難言也、
曰(いわ)く、言い難(がた)し。
孟子が言いました、言葉ではなかなか説明しにくいが、
其爲氣也、至大至剛以直、
其の氣たるや、【至大至剛】にして直(なお)く、
浩然の氣というのは、この上もなく大きく、この上もなくつよく、しかも正しいもの。
養而無害、則塞于天地之間、
養いて害(そこな)うことなければ、則ち天地の間に塞(み)つ
立派に育てていけば、天地の間に充満するほどにもなる。それが浩然の氣なのだ。
『浩然の気』と言いますのは、のびのびとして解放された気持ち、なにものにもとらわれない大きなゆったりした気分を言います。
言葉でうまく説明しにくい時に使う「いわく言いがたし」は、引用した『曰(いわ)く、言い難(がた)し』が元になっています。