【鳩(ハト)、鵲(カササギ)の巢に居(お)る】と訓読みされまして、女性が嫁いでいった、夫の家に住むことを祝した四字熟語です。
【鵲巢鳩居:ジャクソウキュウキョ】、【鵲巢鳩占:ジャクソウキュウセン】ともいわれます。
『詩経』召南(ショウナン)鵲巢(ジャクソウ)の詩の中にでてくる言葉から作られました。
詩趣は、婦人の徳を讃えたものと言われてます。
維(こ)れ鵲(かささぎ)に巣有り
カササギは巢をつくり、
維れ鳩の居まう(す)まふ
ハトがすまう
之(こ)の子 于(ここ)に歸(とつ)ぐ
この子はこうして嫁いでゆく
百兩(ヒャクリョウ)もて御(むか)へん
百両の車で迎えよう
維れ鵲に巣有り
カササギは巢をつくり、
維れ鳩の方(なら)ぶ
ハトが並ぶ
之の子 于に歸ぐ
この子はこうして嫁いでゆく
百兩もて將(おく)らん
百両の車で送りだそう
維れ鵲に巣有りて
カササギは巢をつくり
維れ鳩の盈(み)つ
ハトは満ち盛(さか)える
之の子 于に歸ぎ
この子はこうして嫁いでゆく
百兩もて成さん
百両の車で(めでたく婚姻が)とげられる
古代「鳥」は呪術的象徴ととらえられ、この詩の場合は結婚を祝う象徴とされています。
一説に、女性が夫の家に住むということから、他人の成功や地位を横取りする例えの詩であるとも言われています。