【不老不死:フロウフシ】とは、いつまでも年をとらず、永久に若さを保ち続け、
又死ぬことは無い。
中国人の伝統的な生命観の一つとされています。
『列子』湯問(トウモン)の次の一文が出典です。
珠玕之樹皆叢生
珠玕(シュカン)の樹、皆(みな)叢生(ソウセイ)し
玉(ギョク)の木が群がり生えており
華實皆有滋味
華實(カジツ)、皆滋味(ジミ)有り
果実は皆おいしくて
食之皆【不老不死】。
之(これ)を食(くら)へば、皆老(お)いず死(し)なず。
それを食べると、食べた人は皆、老け込みもせず、死にもしません。
所居之人皆仙聖之種
居(お)る所の人は、皆仙聖(センセイ)の種(シュ)にして
そこに住んでいる人は、皆仙人の類で、
一日一夕飛相往來者
一日(イチニチ)一夕(イッセキ)、飛んで相(あい)往來(オウライ)する者
昼となく夜となく、山から山へ飛行して往き来する者が、
不可數焉
數(かぞ)ふ可(べ)からず。
数限りがありません。
『史記』秦始皇本紀では、徐副に命じて不死の仙薬を海中の蓬莱山に求めさせた、
という記述があります。
これを捩って『誹風柳多留三十八篇26』の江戸川柳です。
不老不死(フロウフシ)始皇(シコウ)持薬(ジヤク)に飲む気なり。
また、李白も白居易も「不老不死の薬」を作ろうと努力したと伝えられています。